ベイエリアの空

E7の不定期ブログ

拝啓、ウィギンス様(5)完

 

GSWはRS最終盤、ステフを欠きながら5連勝で締めくくり3位を堅持する。ドライモンは「何位でも関係ない、俺達が優勝する」とは言っていたがある程度有利に働いたことは確か、でも今思えばドライモンの言う通りだったかもしれない POに入り、ステフはベンチスタートだったがようやくステフ、クレイ、ドライモンの3人が揃った。

RSのWAS戦でも3人揃ってはいたがその時はウィギンスがいなかった、ここで何度も言及したウィギンスの「本質」が発揮される舞台になった。

 

 

1回戦のDEN戦からその兆候はもう見えていた、ステフ、クレイ、プールが好調で点を取りまくる中でウィギンスは得点という意味では地味だったが、ゴードン、バートン、時にはヨキッチにも付き彼らを効率よく封じた。そしてドライモンがヨキッチを防ぎながら落ちてくるリバウンドをウィギンスが確保した、オフェンスの核であるステフ、クレイ、プールとディフェンスの核であるドレイモンド、彼らを繋ぐ要となってウィギンスは攻守に渡りチームを支えた。

 

ステフ、クレイ、ドライモンの3人の良さの恩恵を受けて活躍する選手は数多くいる、だがその恩恵を受けつつ自分の働きで3人の良さを更に押し上げてチーム力を引き出す選手というのは片手で数えるほどしかいない。

KDは個のずば抜けた能力でGSWに大きな武器を与えた、彼はオフェンスばかりが目立ったがディフェンスやリムプロテクトでも凄まじい貢献だった。

スーパースターの彼と比べる事はできないが、こと3人を活かすという意味においてはKDに勝るとも劣らない働きを見せた、ウィギンスは3人が揃ってこそ本人も輝く そして新しい才能であるプールとの相性も良かった GSWの生え抜きメンバーに最も合う選手はウィギンスだと思う。

 

グリズリーズ戦、GP2やモラントが怪我をし混沌とした中ウィギンスはタイアス・ジョーンズのマークを志願した パスの供給元であるタイアスを封じることが勝利に近づく

勝負の第6戦、彼はタイアスをほぼ完璧に封じきってみせた

 

マブス戦、ウィギンスのプレイは更に輝きを増す ドンチッチに付き彼を困らせた、ドンチッチはそれでもGSWのディフェンスを切り裂いてきたが追いかけ回した効果は試合後半に常に現れた。そしてインサイドに不安のあるマブスのリバウンドをルーニーとともに荒らしまわり、ステフやクレイのセカンドチャンスを数多く演出した

勝負を決めるに近い第3戦ではドンチッチからダンクを叩き込み、3-0にする大きなプレイを見せた

 

だが自分が一番ウィギンスを褒め称えたいのはファイナルである、相手エーステイタムを苦しめた。テイタムは明らかに自分の能力を出せなくなっていた、そうさせたウィギンスの働きはもう言葉で言えないほど素晴らしかった

 

 

ステフが大爆発しFMVPを獲得、エースとして完璧な活躍だった。クレイもドライモンもプールもルーニーもポーターもGP2も他の選手たちも頑張った、皆優勝に貢献した、その中でもウィギンスがテイタムを止めたこの働きがなければより困難な道となっていただろう。

 

正直に言ってGSWにここ13年間ぐらいで所属した選手の中で、自分がここまで評価を変えた選手は過去にいない、このPOとFinalsを見てカーが「彼はGSWに合う」といっていた意味がわかった、わかったというより感じざるを得ないほど鮮烈だった。

 

ウィギンスはトレードでGSWに来た時、色々な事を言われた GSWは終わったと言った人もいた。言葉は違うが自分もその一人だった、不安だったしすぐには光は見えなかった。

すべてを跳ね返し最高の優勝を飾ったウィギンス、彼に最後に言葉を

 

拝啓 ウィギンス様 今まで数々の無礼な言葉お許しください

そしてGSWに来てくれて本当にありがとうございました。これからも縁ある限り活躍をいつまでも望んでいます、最高の優勝に感謝!

                                   敬具